サブミリ波の特徴は光に近い点
サブミリ波は、サブミリメートル波という正式名称で波長は1.0ミリメートルから1ミリメートルの電波です。
周波数は330ギガヘルツから3000ギガヘルツの範囲に収まるものとなっています。
この周波数についてはいろいろな呼び方があって、デシミリメートル波とか準サブミリ波という区分がされることもあります。
それぞれの国やルールによって、異なる分離や呼び方がありますので注意が必要です。
日本における電波法の施行規則ではデシミリメートル波として分類されています。
このサブミリ波の特徴としては、光に近い電波であるという点を挙げることができます。
実際にこの波長だと遠赤外線も含まれていて、照射されると温かさを直に感じることができるほどです。
波長が短いため、理論的には送受信設備を小さくできることや高度な通信に適しているという面がありますが、減衰が大きく長距離の通信には難しい点もあります。
まだまだ技術的な研究開発が途上にありますので、これから実用が進んでいくジャンルと言えるでしょう。
特に発振装置の開発が進んでいて、ジャイロトロンとか超電導素子といった特殊なものを使わないと利用できない状態だったものが、より汎用性の高い装置で利用できるようになっています。
特に窒化ガリウムといった化合物半導体を使うことによって、様々な装置に応用できるようになっています。
今のところは通信装置を実用化するためには大きな装置が必要ですが、理論的には小さくてもできるため、これからの開発が待たれます。
サブミリ波の活用はこれから
サブミリ波の開発は途上にありますが、すでに実用化されているものもあります。
特に天文学の世界では、サブミリ波は利用頻度が高いです。
電波天文学と呼ばれるもので、宇宙空間から発せられるサブミリ波を拾って、恒星の様子などを観測するために用いられます。
また、医療用の画像を得るためにも使われるケースもあります。精細な画像を取ることができますので、より正確な診断をするのに役立っています。
同じように詳細な画像を得たり内部のスキャン画像を取ったりすることができるため、非破壊検査の装置に採用されることもあります。
サブミリ波の特徴として、大容量の通信が可能となるという点があります。
ただし、上記のように現在の技術ではまだ通信装置の小型化はできていません。
そのため、これからさらに開発が進んでいけば、将来的に大容量インターネット通信などの主流になる可能性も秘めています。
まだまだ技術革新の必要なジャンルで、様々な分野で利用が拡大されていくことが期待されています。
今までのサービスとは次元の違う高品位の利便性をもたらしてくれることになるのです。