タクシー業界

タクシー

身近で無線を活用しているものといえば、タクシー業界があります。
使用頻度も高く、切っても切り離せないほど密着している存在であるといっていいでしょう。

誰でも使えるような、特定小電力トランシーバーなどではなく、
長距離無線を使用しているところが他の業種との違いです。

運用距離がけた違いに広く50kmにも及ぶため、運用に大きなメリットが存在します。
中継基地の利用によって伸びているわけですが、特定小電力無線の中継とは違い、
混線も避けることができるため、大きく寄与してくれているのです。

顧客情報と効率化

タクシーで無線を使うメリットは、顧客管理情報の共有です。
乗車希望がある場合、無線で連絡が付けば、効率的な運用が可能となるでしょう。
これによって、労力を軽減することができますし、経費を抑えていくことが可能となります。

エリアごとに配車する台数にも関わってきます。
効率化を進めることができるようになると、必要な台数だけを配置し、
無駄を廃止することができるのです。

それによって、売り上げ効率も引き上げることができるため、
経営にも大きな影響を与えるといっていいでしょう。

効率的に回転率を上げていくということは、
それだけドライバーの負担も減らしていけることになります。
無駄な移動もなくなり、労力を抑えることになるため、労務管理に関しても
無線の使用と能力は重要な意味を持つのです。

進化する無線と運用方法

デジタル無線に移行してきているタクシー業界ですが、進化はこれだけではありません。
情報通信を使った業務用無線システムもひとつの進化の道であるといえるでしょう。

デジタル無線になることで、情報通信も可能となりましたが、
通信回線を使うことでさらに多くの情報交換ができるようになりました。

クラウド化していくことにより、各車両の情報を集約することができ、
さらに高いレベルでの運用が可能となってきているのです。

現在のように、移行期になっている場合、機材をデジタル化することを選択するよりも
タブレット端末を利用したスマートタクシーも出てきています。

だからと言って、無線の利用価値が下がってきているわけではありません。
災害時にインターネット回線も利用が制限される可能性は高く、リスクを考えた場合には
無線のほうが、効率が良くなる可能性があります。

インターネット回線を使うことによって、提供できる情報は多くなったとしても、
操作は煩雑化することになり、今までのような方法での運用はできなくなります。
簡易な運用が無線の特徴の一つでもあるわけですから、その利点を
消してしまうことになるといえるでしょう。

高機能になるということだけが、
利用価値を高めるわけではないということもあるのです。