アナログ無線機とは?
仕事や趣味で無線を使って通信をする場合、大小を問わず無線機が必要となります。
それぞれの無線機で仕様や規格が異なり、特にアナログ無線とデジタル無線機の違いがあります。
アナログ無線機というのは、電波を発振してその波形のずれによって音声を再生するという仕組みを採っています。
一方で、デジタル無線機は音声を0と1の数字に変化させて、その数値化されたデータを通信を行います。
こうした違いがありますので、実際に音声通話をすると質の違いが生じます。
どうしても、アナログ無線機だと電波の干渉などの影響によって、波形のずれが本来のものとは狂ってしまうことがあるのです。
そのため、受け手は音声が聞き取りづらかったりノイズが入ってしまったりするわけです。
しかし、デジタル無線機の場合はそのような現象が起こりづらいのです。
最も、ノイズキャンセリングなどの機能が誕生してからは、かなりノイズが少なくなってはいます。
アナログ無線機が廃止される理由とは?
こうしたアナログ無線機は、2022年11月30日を持って使えなくなります。
法律の改正によって、周波数の利用をアナログ無線機には許可されなくなります。
このタイミングで、アナログ無線機と共に小エリア簡易無線というものも使えなくなります。
この廃止には電波の有効利用という理由が関係しています。
アナログ無線機は、デジタル無線機に比べて通信のために必要とする周波数帯域幅が広いという特徴があります。
前述の通り、もともと高い品質での通信が難しい環境なので、それをカバーするために帯域を広くする必要があったからです。
しかし、現在は無線による通信がかなり広いシーンで行われるようになっていて、周波数帯域の余裕がなくなっています。
そこで、無駄に周波数帯域を専有してしまうアナログ無線機を廃止するのです。
その代わりにデジタル無線機だけとすることによって、周波数帯域の空きが作れるようになります。
これにより、無線機だけでなく他のタイプのサービスでも周波数を使えます。
また、デジタル無線機を使うにしても、より多くの人が使っても余裕のある状態が生まれて、混信が生じにくくなるというメリットもあります。
アナログ無線機が廃止される2022年11月末までにやっておくべきこととは?
このアナログ無線機の廃止は、法律によって明確に定められていることですので、まずは期日が来たら絶対に使用してはいけないということを覚えておきましょう。
その上で、アナログ無線機の登録について廃止手続きをしないといけません。
もしデジタル無線機に替えるということであれば、機器の購入と共に新しい機器での変更申請をします。
両方使える機器を持っている場合、アナログ機能について停止する設定をすると共に、免許情報の変更もします。