海上関連の無線局ではたらく
海上無線通信士は無線系の資格ですが、海上関連の無線局で無線通信等の操作を行う技術的資格です。
第一級から第四級までの資格があり、総合無線士と比較すると難易度はふつうといえます。
ただし、無線の専門的知識が必要となるので、だれもが受かるという試験ではなく、専門的知識、技術をしっかり持って試験に挑む必要があります。
船舶局など就職先がありますが、海上無線通信士の資格単体では仕事に就くことが難しいといわれていますので、通常、陸上無線技術史などの資格と合わせて就職に有利とされます。
どのような仕事をするかというと、電話無線設備や衛星通信設備などをモールス信号を利用して陸上、また海上の船舶と通信するなどの仕事を行っています。
日本は島国で四方を海に囲まれているという国なので、海上無線はほかの国と比較して非常に盛んであるため、陸上無線技術史や総合無線士などの資格を共に取得すると、就職に非常に有利な資格です。
どのような試験なのか
受験に必要な条件等はありません。
一級、二級は無線工学基礎、A、B、法規、英語、さらに実技として電気通信術を行います。
三級は無線工学、法規、英語、電気通信術の実技です。
四級は無線工学と法規です。
難易度は総合無線通信士ほど高くありませんが、試験の合格基準は英語や法規で60点以上、そのほか75点以上です。
試験に関して申請により免除される条件などがありますので、確認してください。
試験日程は例年一級、二級が3月中旬と9月中旬の年2回、3日間によって行われます。
三級も同じで、四級は例年2月下旬と、8月下旬の年2回行われます。
受験地は一級、二級、三級が東京と名古屋、大阪をはじめ札幌、仙台、広島、松山、熊本、那覇で、四級はこれに長野と金沢が加わります。
受験料は一級が15,542円、二級が13,652円、三級が8,852円、四級が7,052円となっていますが、必ず確認しましょう。
仕事をするにあたり
海上無線通信士は単体の資格で就職するということが難しく、他総合無線通信士などの資格を保有して起き、さらに船舶操縦免許や船舶無線従事者証明などの必要な設備、環境がセットになって仕事ができる状態になるといえる資格です。
専門知識も必要となり、仕事となれば局を運用し通信するために必要な資格ということになるため、仕事に生かせる生きた知識をしっかり得るつもりで資格取得に励む必要があります。
本当にこうした仕事が好きな人じゃないと、なかなか仕事として資格を活かすのは難しいと思っておくほうがいいかもしれません。
海上で海上無線通信士の資格を活かし仕事をしていきたいということなら、合わせて取得しておくべき資格を理解し、その資格も並行して取得しながら、就職につなげていくことが必要です。
難易度はふつうといわれていますが、技術も知識も必要な専門的な資格になることは間違いありません。