航空特殊無線技士は幅広いジャンルで活躍できる資格
航空特殊無線技士は例えば農薬を散布するための自家用飛行機の操縦や、報道ヘリの操縦、さらにチャーター便などを操縦することができる資格です。
国内のみの資格であり、航空通信士は航空会社の飛行機に乗り通信作業を行いますが、航空特殊無線技士は、航空会社の航空機以外、日本の空を飛ぶ飛行機に対して業務できる通信資格です。
就職に関してはテレビ局や報道に利用するヘリの会社、測量業務を行う企業、また農業など自営業において、農薬を散布することができるなど幅広く活躍できます。
国家資格が必要となりますが、国指定の講習機関で専門的講習を受けることで、修了考査を行わず資格を取得する方法もあります。
国家試験の難易度は80%程度です。
この資格を保有していることで、航空無線通信士の電気通信術の試験が免除となります。
さらに専門的に活躍したい、仕事の幅を広げたいということであれば、総合無線通信士を合わせて取得すると、レベルの高い業務につけることもあります。
航空特殊無線技士の試験は?
受験資格はありません。
誰でも受験可能です。
試験は無線工学と法規、それに実技の電気通信学があります。
合格基準は無線工学が60点満点中40点以上、法規が60点満点中40点未満です。
電気通信術は電話送話、受話ともに100点満点中80点以上が必要となります。
試験は例年6月中旬、10月中旬、2月上旬の年3回実施され、受験会場は東京や大阪、名古屋をはじめ長野、松山、広島など11の都市となっています。
受験料は5,452円ですが、必ず受験申込を行う際、受験地他詳細とともに確認してください。
航空特殊無線技士の仕事は幅広い
テレビを見ていると災害の情報や事件・事故などの報道でヘリコプターからの映像を見ることがありますが、こうした場合に活躍するのが航空特殊無線技士です。
ただしこの資格だけで就職先を探すとなると、少し難しいという現実があります。
航空無線通信士と航空特殊無線技士の違いは、航空特殊無線技士が自家用操縦士というレベルで、航空無線通信士はプロ資格とも呼ばれます。
この資格を保有し飛行機を操縦する業務に就職するという場合、できれば航空無線通信士、つまり一つレベルが上の資格を持っておくほうが安心です。
特に気象関連の企業などに就職したい場合、レーダー操作が必須となるため、自家用機では限界があり、航空特殊無線技士の資格では操作することができません。
航空特殊無線技士の資格を活かして就職する場合、地上スタッフとして活躍する道を選択される方が多いです。
実際に企業等で例えば遊覧飛行などのパイロットになりたいという場合、航空特殊無線技士と航空無線通信士両方の資格を保有しておくほうが、就職に有利です。